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APRIL 28, 2017

ポケモンカードゲームの「イラスト制作管理」の仕事

こんにちは。ポケモンカード開発本部の花川です。私は普段、「イラスト制作管理」としてポケモンカードゲームで使われるイラストのディレクションや制作の進行管理などを担当しています。

今回は私の業務を中心に、イラスト制作管理チームの3人がどんな仕事をしていて、カードイラストがどのようにできあがっていくのかをご紹介します。

クリーチャーズが制作するイラストとは

ポケモンカードには「XY」シリーズ通算で1500種類以上のカードがあり、「サン&ムーン」シリーズではそれを上回るペースでカードが増えています。そして、その1枚1枚に使われるカードイラストの制作はクリーチャーズの担当です。カードイラスト以外にも、商品パッケージやデッキシールド・デッキケースといったサプライ(周辺グッズ)用のイラスト、ポケモンカードのイベントアートなどポケモンカードに関係する数多くのイラストを制作しています。

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カードのイラストを描くのはあくまでイラストレーター

「ポケモンカードゲームのイラスト制作に関わる仕事」というと、自分でイラストを描くと思われるかもしれません。しかしこの仕事は自分が描くのではなく、イラストレーターさんたちに依頼して描いていただく、というものです。イラストは外部のイラストレーターさんや、社内にいるカードイラスト専任の3Dイラスト制作チームで作ります。私はポケモンカードゲームに関わるイラストの企画・進行管理として、イラストのアイディア出しやイラストレーターさんとの各種連絡、イラスト制作に必要な書類や資料の準備、イラストをカードに落とし込む際の仕様やクオリティの確認など、イラストを作り始めて商品になるまでを裏から支えています。

仕事内容

イラストの企画

まず「どういう商品で使うイラストか」「商品にどんなポケモンが必要か」ということを企画チームが決めます。その情報をベースにどのような雰囲気のビジュアルがいいかをイラスト制作管理のチームで考えていきます。

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商品情報や各セクションの要望をふまえて、ビジュアルイメージを話し合います。

その時々でポケモンの特徴をしっかり見せるイラストが必要だったり、世界観を強調するイラストが必要だったりするので、ポケモン自体への理解や商品コンセプトを把握することが重要です。たとえばシリーズ最初の商品の場合は新しいポケモンが登場し、新規ユーザーも増えるので、ポケモンに詳しくない方にもわかりやすいようにポケモンの姿や特徴がしっかり伝わるように描いていただきます。逆にストーリー設定の強い商品だと、その世界観を表すために、特殊な状況にいるポケモンを描いていただくことが多くなります。

また、イラストで表現したいこととユーザーに見せたいポケモンの魅力を考慮して、お願いするイラストレーターさんを決めていくのもイラスト企画の大きな要素です。イラストレーターさんによって得意とするタッチや雰囲気が違うので、それぞれの方の作家性を存分に発揮してもらえるよう頭を悩ませます。

イラストの進行管理

発注するイラストレーターさんが決まってからも気が抜けません。イラストレーターさんが滞りなくイラスト制作できるようポケモンの設定資料を準備したり、イラストで表現したいことを伝えるための参考資料をまとめたりします。基本はこちらが想定しているだいたいの構図や雰囲気をしっかり伝える資料を作りますが、大まかな舞台背景だけ決まっていて、イラストレーターさんに細かい構図をおまかせすることもあります。その際にはNGとなるラインだけは明確にして、イラストレーターさんが迷ってしまい無駄な作業が発生するのを防ぐよう心がけています。お忙しいイラストレーターさんはもちろん、私たちイラスト制作管理のチームもやることが多いので作業の効率化は重要です。ただ、いくら入念に資料を準備してもニュアンスを伝えきれないこともあります。その場合はイラストレーターさんと電話で話し、直接イラストを見ながら相談しつつ疑問を解消していくということもあります。

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その後はアップしていただいたイラストのクオリティチェックです。ポケモンの形状や色は設定どおりか、お願いした世界観から逸脱していないかなど、大きいところから小さいところまで確認します。

社内と同時に株式会社ポケモンにも監修してもらう必要があるので、監修依頼の連絡も行います。もし修正が必要となればすぐにイラストレーターさんに連絡して修正してもらい完成させていきます。普段から複数の商品を並行して作っているため、「誰」に「どの商品」の「どのイラスト」を描いてもらっていて「どういうステータス」かというのが混乱しないように常に気をつけています。
そうして出来上がったイラストをカードのフレームに落とし込むために社内のデザイナーに渡し、作画に関する仕事はひと通り完了します。

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印刷や特殊加工の確認

イラスト自体が描きあがってもイラスト制作管理の出番は続きます。私たちが関わったイラストすべてについて、印刷されたものをチェックします。イラストの色が正確に印刷されているかなどのクオリティや、カードのフォーマットにイラストを落とし込んだときの収まり方がおかしくなっていないかなども確認します。イラスト単体には何の問題もなくても、フレームに入ることでイラストの見える範囲が変わり、見え方も変わってしまうからです。発注するときにそれも想定して描いていただいているのですが、ここで改めて確認します。そうしてイラストの魅力を少しでも損なう可能性は直していきます。細かいことかもしれませんが、常に細部までチェックと修正を重ねなければクオリティはキープできません。

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フレームのパーツによってイラストの一部が隠れることもあります。

またレアリティが高い「SR(スーパーレア)」や「HR(ハイパーレア)」のカードは、イラストに模様を載せるような特殊な加工が施されます。その柄を決めるのも私の仕事です。特殊加工が発注通りの柄になっているか、仕上がりはイメージ通りかなども確認しています。こうやってカードになったところまで見届けたら、私たちの仕事は完了です。

カードのパーツや色が変わる部分に入っているのが特殊加工の模様です。

カードのパーツや色が変わる部分に入っているのが特殊加工の模様です。

役に立ったスキル、足りなかったスキル

美術系の学校に通っていたのですが、絵の基本知識があることが、カードイラストのクオリティチェックをするときに非常に役立っていると思います。絵への理解や絵を見る目があると、イラストレーターさんの表現したいことをスムーズに捉えることができるからです。しかし専門的な絵の勉強はしていなくても、絵画やイラストなどが好きでずっと観てきたというような経験があると、この仕事はやりやすいと思います。
私の場合は専攻が油絵だったこともあり、イメージボード(社内で世界観やコンセプトのイメージを共有するためのイラスト)を描いたりすることもあります。これのクオリティでイラスト制作の方向性が決まるスピードも変わってくるので、もっと上達したいです。

また、趣味がアイディアとして活きたこともあります。私は女性アイドルや少女漫画が大好きなので、女児向けのかわいいサプライのアイディアや商品企画などを出すときは、楽しみながら取り組むことができました。
少し前の商品ですが、ポケモンカードゲームXY BREAK コンセプトパック「ポケキュンコレクション」は商品企画から携わり、イラストをこういう雰囲気にしたいというアイディアもたくさん考えた、特に思い入れがある商品です!

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逆に男児が喜んでくれるようなカッコよさを追求した表現の知識は、もっと勉強しなければいけないところだと思っています。あくまで仕事としてイラストに関わるので、いろいろな引き出しが要求されることがあります。私も男児向けの作品を観て、自分の趣味とは違った視点や知識を培っている真っ最中です。特別好きなものや分野がありながら、さらに広く色んなものに興味を持っていると仕事に役立てることができると思います。

この仕事の楽しいところ

絵が好きなので、絵に毎日関わっていられるのは楽しいですね。多方面で活躍されているイラストレーターさんと関われるのはとても勉強になります。新作のイラストを世界で一番早く見ることができるのもイラスト制作管理の特権です。イラストやサプライの案出しで自分のアイディアが採用されて形になったときは、自分がやったことの成果が目に見えるのでとても嬉しいです。
また、ポケモンカードゲームは全国で定期的にイベントが開かれていますので、カードファンのみなさんが遊んでいるところを見に行くことができます。自分が携わった商品で実際に遊んでいるみなさんの姿を見たときの感動は格別です!

今後の目標

最近になってイラストのクオリティチェックを担当し始めたのですが、イラストレーターさんの個性や意見を尊重しながらポケモンがもともと持っている魅力を引き出すディレクションをできるようになっていきたいです。ゲームやアニメなど幅広くメディアミックスが展開されているコンテンツだからこそ、カードゲームでしか表現できないポケモンの一面が垣間見えるイラストを追求して、ポケモンカードゲームの価値をもっともっと上げていきたいですね!

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ご応募お待ちしています!

この記事を読んで「イラスト制作管理」の仕事に興味を持った方は、
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