2016年6月14~16日(現地時間)、アメリカ・ロサンゼルスで開催されたE3 2016。
視察に参加したクリーチャーズスタッフが、注目タイトルをレポートします。
開発3部 プログラマー 近藤啓介
こんにちは。
入社2年目の新人プログラマーの近藤です。今回、出張という形で世界最大のコンピュータゲームの見本市であるE3に参加しました!
その中で印象に残ったゲームや会場の雰囲気などを、簡単にですが紹介させていただきたいと思います。
E3の会場であるサンフランシスコのコンベンション・センター。
ゲームの看板や売店などがひしめき、まさにゲーム一色といった様子です。
オープン20分前には、すでに多くの人が入り口前にスタンバイしています。
時間が迫るにつれ、人々の落ち着きがなくなっていきます。
そして、入場開始。
入場するや否や、係員の “Don’t run!!” という注意が飛び交っていました。はやる気持ちを抑えつつも、流れに任せて入場します。
ではここからは、印象に残ったタイトルを紹介していきます。
GRAVITY RUSH2
PS vita、PS4で発売された「GRAVITY DAZE/重力的眩暈:上層への帰還において、彼女の内宇宙に生じた摂動」というアクションゲームの続編タイトルです。
このゲームの特徴は、重力の向きを自由に変えて空を飛んだり(落ちたり)、壁を歩いたりできるというところ。特にオープンワールドの綺麗な街並みを自由自在に飛び回ることができる爽快感は、このゲームの大きな魅力と言えるでしょう。
試遊機は合計6台設置してありましたが、常に全ての台が埋まっている状態でした。試遊デモに触れてみて最初に感じたことは、ゲーム画面がとても鮮やかになっていることです。前作と比べて、街並みや空の色が明るい色調に変わっているという点もあるのですが、何より光の見え方により、その鮮明さが表現されていると感じました。
前作では、ゲーム画面の明るい部分(空、窓、地面や建物からの光の反射)に対し、滲んで見えるような効果が強くかけてありましたが、今回のデモではその効果が少し抑えてあり、より画面全体がくっきりと見えるように変わっていました。
また、前作よりもより遠くの建物までよく見えるようになっていた印象も受けました。
空気遠近法の表現が変わっていたり、実際により遠くのオブジェクトまで生成できるようになっていたりするのかもしれません。
また、ゲーム内の物理挙動にも大きな変化を見ることができました。
ゲーム内で重力方向を変えると近くのオブジェクト(机、イス、パラソル、ブロックなど)も一緒に重力が変わり、飛んでいきます。飛んでいくと、壁にぶつかり、オブジェクトがバラバラに壊れて、その破片が飛び散る。それらが重力方向に合わせた挙動をしています。
特にバラバラになった破片がガラガラと重力方向に引っ張られていく様子は、リアリティを感じることができました。
Inversus
こちらはIndiecadeコーナーにあった作品です。時間の都合上でプレイはできなかったのですが、とても印象に残っています。
ジャンルとしては2Dの陣取りシューティングでしょうか。
白と黒の正方形のタイルをならべて構成されたステージ、操作キャラは四角形、とゲーム画面はとてもシンプルです。
見ていた限りゲームルールは
- 白陣営と黒陣営に分かれて互いに打ち合う
- 相手の放つ球に当たると負け
- 相手の球は自分の球でブロックできる
- 自分が動けるのは自分の陣営の色のタイル上のみ
- 自分の放つ球の軌跡が自分の陣営の色に変わる
といった内容でした。
自分の球によって色を変え、移動範囲を広げるといったゲームシステムは、最近でいうとスプラトゥーンにも近いのかもしれません。
球のあたり判定や行動範囲はタイルごとに取られているようですが、プレイヤーの移動はタイルごとではなく縦横斜めに自由に移動することができます。弾道もプレイヤーの位置に合わせた位置から飛んでいくような見た目になっているので、実際の判定基準よりもかなり滑らかにゲームが動いているように見えます。その滑らかさもあってか、球の軌道に合わせて、どんどんタイルの色が変わっていくので見ているだけでもなんだか楽しく、気持ち良さそうな印象を受けました。
また、ステージは左右がつながっている(左端に行くと右端から出てくる)ものもありました。その際面白かったのは実際のステージの端よりも、少し余分にゲーム画面に表示されているという所。つまりゲームの画面端にプレイヤーがいると、左右どちらにも同じプレイヤーが表示されている状況になります。どちらか片方だけに注目していると相手からは自分が見えているのに、自分からは相手は見えてない。といった状況が瞬間的に起こりそうです。
最後に:会場の様子
広いE3会場内には、ここでしか見られないゲームや装飾が数多くあり、とても刺激的でした。特に各企業のブースのゲームの世界観を意識した装飾(任天堂のゼルダ、Sonyのトリコ、CAPCOMのバイオハザードなど)は、実際にE3に参加して間近で見ることができて、大興奮でした。
会場内を歩き回るだけでいろいろな作品に目移りしてしまうことも多く、全体を把握するだけで相当な時間がかかってしまいました。また、実際に時間内で試遊できる数は、意外と多くないこと(行く前は20作くらい遊べるかなと思っていましたが、実際には10作に満たないほど)も、参加して初めて分かることでした。
初めてのE3は刺激や勉強になることばかりで、またチャンスがあったらぜひ参加したいです。
(近藤啓介)